省エネコラム vol.19
省エネ
部分暖房と組み合わせて効率暖房
エアコンは炎を使わないので、部屋の空気を汚すことなく誰でも安全に使える暖房器具ですが、その機能は「部屋全体を暖める」こと。暖房のためには、家庭で使用するエネルギーの22.4%と、冷房の10倍のエネルギーが使われているという事実を考えると、冬場は、夏場の冷房以上に、機器の特性を活かした効率的な暖房を実現したいですよね。
寒い中、家に帰ったらエアコンの設定温度を上げ風量を多くして急速暖房することがよくありますが、これでは「省エネな生活」とはいえません。それよりも、部分暖房を補助的に使って効率よく暖房することをオススメします。
例えば、寒い戸外から帰ったら、エアコンのスイッチを入れてからお湯を沸かし、温風ヒーターの前で温かいドリンクを飲んでみませんか。部屋全体がホンワリする頃には体も温かくなって、温風ヒーターを切って動くことができます。また、ホットカーペットで足もとを暖かくしておけば、エアコンの設定温度を高くしなくても心地よく過ごせます。

+扇風機でエアコンをパワーアップ
もう一つ、部屋全体を上手に暖める方法があります。それは、部屋の空気を循環させることです。
暖気は上昇しやすいので、暖房時にエアコンの空気吹き出し口を下に向けることが大切です。最近はもう一つ、省エネの方法が定着しつつあります。そう、エアコンの反対側の壁面に扇風機を置き、弱い風を上に向けて送るのです。部屋の中に風の流れができて暖気を全体に拡散させ、足下まで暖かい空気が行き渡ります。
近年のエアコンは「10年前に比べて約7.5%も省エネ」と言われます。その上、ちょっと工夫して上手に運転すれば、暖房のためのエネルギー消費をさらに減らすことができるはずですね。

資料:資源エネルギー庁「エネルギー白書2016」、資源エネルギー庁『家庭の省エネ徹底ガイド 春夏秋冬』(2017年)