設計コンセプト
築35年を経過した構造を生かしながら、どのように現在の生活スタイルに適応させるのか、ということが最も大切にして熟慮したところです。
以前の昔ながらの『田の字型のプラン』は、生活に使えるスペースは狭く、使用していない部屋があるなど、施主のライフスタイルにそぐわないものでした。比較的来客が多いことから、玄関から生活空間を介さない『客間』と、大人数に対応できるように台所・食堂・居間を一続きの一体的な空間に変容させると同時に、プライベート空間とパブリック空間のゾーニングをはっきりと明確化させています。
南側の縁側を活かしながら、障子を設けて開放することで、夏季の通風と冬季の断熱性を確保。以前は冬季に底冷えがするような低い断熱・気密性も基礎、床、壁、天井の断熱材敷設と既存アルミサッシをすべてペアサッシにすることで、省エネルギーへの配慮を図りました。
お父さまが建てられた建築への"想い"を引き継ぎながら、リフォームの竣工と同時に生まれた赤ん坊へと、この家での生活が受け継がれていきます。