設計コンセプト
街外れの田園豊かな場所に建つ、自転車と山登りが趣味というご夫婦の、家族4人の住宅。要望として、薪ストーブの設置と、趣味の自転車を室内に置きたいとのリクエストをいただいた。
居心地の良い空間を創り出すために、どこにいても家族の存在が感じられる空間にすると共に、外部との関係はプライバシーを守りつつも周辺の豊かな自然を取り入れる計画とした。
外観は山小屋をモチーフにした親しみやすい家型の形状にし、内部においては、全体の天井高を極力抑えつつも、薪ストーブを生かした高い吹抜けをもつLDKとの対比により、空間にメリハリをもたせた。2階の子供室からはLDK及び寝室が見下ろせるようにすることで、どこにいても家族の存在が感じられると共に、1階からの上昇気流が2階の天窓で抜けられるよう室内全体の通風にも配慮した。
また、自転車や薪の使用のため、床はモルタルを採用。洗面室と繋がるバスコートにおいては、コートハウス型のプランとすることで、外部からの視線を気にせず積極的に自然採光・自然換気を行ない易い計画とした。このようにプライバシーを確保しつつも、キッチンからは目線高さに切り取った窓から田園風景が望め、周辺環境との一体感を感じられるデザインとした。