設計コンセプト
敷地内の西端にある大きなクヌギ、北西側になだらかに広がる畑、東北側に生い茂る山々、さらに南西側には池が見えるといった豊かな自然環境の中に、この住宅はあります。
希望されている設計の条件を満たしつつ、この土地の特性を最大限に活かしたいという想いから、住宅と周辺環境との関係がどうあるのが良いかについて考えることから設計をスタートさせました。
そこで、「クヌギ」、「池」、「裏山」、「花畑」、「光」、「風」、「リビング」、「キッチン・ダイニング」、「バスルーム」、「寝室」などと、この住宅を構成する要素を抽出し、それぞれ何とどのようにコミュニケーションを持たせるかについてできる限りのシミュレーションを行い、プランの決定を行いました。
また、周辺環境を住宅の中に取り込むという一方的な関係性でなく、風土と調和するようなシルエットとなるよう、配置、ボリューム、住宅のアウトラインの検討を何度も重ねました。
このようにしてできたこの住宅は、各部屋や各窓をよりどころにそれぞれ特徴をもった場となりました。