設計コンセプト
敷地は新たな区画整理により宅地造成がおこなわれた大規模なニュータウンの一画。ハウスメーカーの住宅が多い中にポツンとあるこの家は、プライバシーの確保と地域との関わり、そして家族同士のコミュニケーションを軸において計画をすすめた。通常、居間とキッチンをワンルームとし、吹抜けを設けて1階と2階をつなぐというベーシックなプランを思い描くことは容易だがより一体感を強調できるようにと考え、キッチン〜居間〜2階と自然につながって行くように、少しずつ床のレベルをかえ、最終的に居間と2階のレベル差を1.4mに抑える事ができた。吹抜けやワンフロアーという概念ではなく、デッキテラスやガレージ、中庭といった外構も含めて床のレベル差による立体的つながりが生まれ、1階と2階という概念をなくすことができた。IHクッキングヒーターとエコキュートの採用はもちろん、南面の大きい開口に対しては庇を出しキッチンの出窓も庇としての機能をもたせた。また住宅エコポイントを採用し、サッシをLOW-Eガラスとすることで夏場の熱負荷の軽減をはかり、断熱材も省エネ等級4の基準値をクリアする高性能の断熱材を使用している。