設計コンセプト
閑静な高台の住宅地に計画する、平家の母屋と一対をなすゲストハウスということで落ち着いた方形屋根の建物を提案しました。
正方形の一角をカットして作り出した大開口は、当初から施主の強い要望でした。間口5.2mの木製断熱サッシはヘーベシーベ金物を採用することで、軽く動かせ、完全に引込むことができます。方形の形をそのまま現した、大きな室内空間ですが、高断熱・高気密によって省エネルギー性が向上し、全館空調システム採用により、冬場は床暖房を利用できるなど快適性も追求しています。
内装は、色々な『木』本来の味わいを楽しむため、着色せず、白木ワックスやオイルフィニッシュのみの塗装で仕上げています。色々な種類の見本を集め、その味わいを施主と楽しみながら組み合わせていくことが出来ました。クリーンなIHクッキングヒーターのおかげで、キッチンまわりにも安心して無垢の木を採用することが出来ました。
切り取られた大開口から市内の風景を楽しめ、外のウッドデッキのテラスもリビングと一体化して生活空間に溶け込みます。
入母屋の母屋と調和しつつ、軽快な新しさを加味した、これからの街並みを誘導する佇まいを創出できたと思います。