設計コンセプト
大津神社の脇で暮す87歳のおばあちゃん。「大阪に呼びたいけれど、慣れ親しんだ大津様の元を離れようとしない」「柱や梁が相当痛んでおり、表面的なリフォームだけでは不安。使わない2階は撤去したい・・・」大阪で暮す、娘さんご夫婦からの依頼 から今回の工事はスタートした。
まず、1階の柱と梁を残してすべてを解体。断熱材のグラスウールは次世代基準仕様とする一方、ペアガラスは結露しやすい部屋の窓に限定。安全面からキッチンにはIHクッキングヒーターを取り入れるなど、コストバランスと安全・生活のしやすさを考えた設計を心がけた。あかるく、ほがらかで、煎茶を入れてお客をもてなすのが大好きなおばあちゃん。玄関からすぐ道路だった前の家では、道路を占拠して豆を乾かし、大好きな花も道路にはみ出していた。そんなおばあちゃんのために、ポーチと小さな縁側を用意した。居間からも玄関からも腰掛けられる日当りのいい縁側で、寒い季節でもお客をもてなす事が出来る。そばにキッチンを置き、お茶の用意もすぐにできるように配慮。まさに、”おばあちゃんのための家”が完成した。