設計コンセプト
乙島の家は、これから子育てを行う若い家族の住む住宅です。まず建築地の立地は、岡山県倉敷市の南部。鉄鋼業の盛んな工業地帯の近くで、海から吹く風も強く、日照もしっかり確保できる土地でした。
家に対する施主様の希望は「子供を育て、教育していく家としてゆとりや潤いを大切に生活したい。」というものでした。そこで日々視界に入るもの、触れるものなどにこだわり、仕上げ材に無垢の木や鉄、タイルなど様々な素材を用いました。視界や感覚的にも潤い感を得られるよう、リビングダイニングの吹き抜けにらせん階段を置き、直線だけでない変化に富む空間を演出。間取りもなるべく家族が触れ合えるように、ダイニングテーブルを中心に自然に、読む・見る・書くができるように計画しています。
近年の環境保護に対するECOブームに、敏感になられていた施主様でしたが、新築という作業を通じ、「社会と家庭」・「自然と家」、これらの良好な関係が省エネや環境保護につながり、ECOが決して自分たちを苦しめるものではないと理解していただいた気がします。