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村川 三郎
広島大学大学院 工学研究科 教授
住宅には、住む人のライフスタイルに合った利便性・衛生性・快適性・安全性の高い個人的価値と、地域社会の中で調和し、ストックとして後世に受け継がれる社会的価値が求められる。さらに近年では、地球の温暖化や資源の枯渇問題などが顕在化し、その原因の一つとして住宅関連分野での影響が挙げられている。そこで、住宅の計画設計では、高気密・高断熱による省エネルギー性やエコマテリアルを活用して省資源性を図るなど、環境負荷の低減が緊要な課題となっている。
このような地球環境問題に対する社会的背景から、今回応募のあった新築住宅部門の作品には、高いデザイン性と合わせて、地域の環境特性に配慮し、快適性・利便性などに加え省エネルギー性を高めた作品が多く見られたのは喜ばしいことと言える。特に、最優秀賞となった作品については、その地域に溶け込むライフスタイルを重視する移住者の意向に沿った質の高い住環境を作り出している点を評価する。
電化住宅としては、高効率な電気機器を採用した厨房、給湯、冷暖房が定番となっているが、電化の特徴を活かしながら、さらに省資源・省エネルギー化を図る工夫によって、自立循環型住宅を目指した計画設計がなされることを期待したい。
村重 保則
日本建築家協会 中国支部 支部長
コンテストの開催も11回目を迎え、すでに地域のコンテストとして確立された感があります。意欲ある作品が数多く見受けられ、とりわけ、プレゼンテーションに関しては(このコンテストに限らず)近年の、他のコンテストと同様、非常に質の高い表現がなされている一方で、実状の生活に沿わないものが見受けられたのも事実です。
プレゼンテーション能力が設計者に求められる大事な要素であることに変わりはありませんが、当コンテストでは、建物単体のデザインの優劣を競うのみならず、住宅が機能的、意匠的に周辺環境と融和し、呼応していることが求められています。
建築の創造は設計者の主観や感覚に負うところが多く、客観的な理論化は現実的には難しいことです。しかし、建築への評価が設計者個人の主観や好みに頼っている限り、質的発展はおぼつかないと思います。主観と客観とのバランス、それを追求する手段としてこのコンテストを有効に生かし、解決策を探るものとなれば幸いです。
これまでのコンテストの評価基準を念頭に「省エネ」「省資源」「環境保全」の推進に沿った審査を心掛けましたが、新築部門に較べリフォーム部門への応募が少なかったように思います。高齢化社会を迎える今後は、リフォーム部門への応募が増えてくることを期待します。
平田 圭子
広島工業大学 環境学部 環境デザイン学科 准教授
「電化住宅」に特化した建築作品であることを意識しながら、居住者の生活行為の利便性や心理的な作用、家族との関係、眼にする景観の展開など想像しながら審査を行いました。
新築住宅部門では、居住者の人格やライフスタイルまでが空間から感じ取られるもの、自然環境が時の移り変わりによって異なる光の変化や風、雨の気配などが居住空間の色合いとして写り込むもの、家族間の距離の取り方、交流の取り方を建っている場に即して考慮されたものなど、設計者の思いがより伝わってくるものに共感を覚えました。
リフォーム部門では、「電化住宅」だからこそのメリットが生かされ、コンパクトだけれど魅力的な空間であるもの、高齢者対応の戸建て住宅のリフォームだけではなく、店舗から住宅へコンバージョンされたもの、古いマンション2戸を1戸にリノベーションされたものなど、時代の要求に伴った興味深い事例がありました。
「電化住宅」が掲げるキーワード“安全性”“快適性”“省エネルギー性”のさらに幅広い解釈(例えばバリアフリーからユニバーサルデザインへの移行などのように)が、より豊かな居住環境を生み出していくきっかけになっていく可能性を感じさせてくれました。
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