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錦織 亮雄
(建築家・株式会社新広島設計 代表取締役会長)
今年で2回目を迎えて、応募作品は昨年に比べてかなり充実してきた。特にこのコンテストが単に住宅の電化を競うものではなく、電化を前提にして環境や未来を見つめながら望ましいライフスタイルの器としての建築作品を求めているという趣旨が段々と浸透しつつあるように感じられ、今年の作品群を審査しながらこのコンテストの継続によって、住宅の新しいあり方が啓発されて行く、地道ではあるが、大きな可能性のようなものを確信することができた。
今この時代、われわれの生活のあり方は一つの曲がり角にあり、これまでのような、生活感を喪失するほどの利便性の追求や、それに起因する資材とエネルギーの大量 消費や、暮らし方の大量生産的均質性を脱しながら自然の中の人としてのあり方や持続的環境への充分な配慮の上でのライフスタイルが模索されている。 審査にあたっては、このような新しく望ましいライフスタイルが構築されているかどうかを評価の基準とした。
戸建住宅部門最優秀賞の藤本邸は、環境や自然に心を配り、単純明快で素朴な建築の中に柔らかい生活を包み込んだ好感の持てる秀作である。優秀賞の長畑邸は、高齢者の生活に緻密に配慮し落ち着いた節度のある生活の場となっている。同じく優秀賞の白神邸は、二世帯住宅の程良いあり方が評価された。佳作の8作品もそれぞれ独自の暮らしぶりに的確に応える優れた住宅である。審査員特別 賞の2作品はそれぞれ身障者の暮らしに応えた点と合理的エネルギー消費を追求した点を特に評価したものである。
集合住宅部門には、上記のような新しい生活像を創出するに至ったものが見い出せなかったが、このことは或いはわれわれの社会的課題のようにも思われる。
西川 加禰
(社)広島県建築士会「高齢者住宅と福祉のまちづくり研究会」代表
(前・広島工業大学助教授)
応募作品の審査を終えて全体的に次のような特徴が見られました。
1.環境共生、リサイクルの考え方が強まり具体的な提案が増えている。
2.高齢者・障害者のバリアフリー住宅と電化の結びつきが強い
3..太陽光や風力など自然エネルギーを利用して生活の豊かさに取り入れている。4.高気密、高断熱は当たり前になった。
5.省エネルギーで安全・クリーン、しかも取り扱いの容易さから電化が歓迎されている。
入賞作品を具体的にみますと、戸建て部門の最優秀賞・藤本慎一邸は自然を活かしながら人にも環境にもやさしい配慮があり、家族が生活することに視点をおいた間取りの考え方もしっかりしております。優秀賞の長畑邸はバリアフリーを考えたオール電化住宅ですが、地元産の炭を使って床下の自然換気による効用を得るという考え方や、道路から玄関へのアプローチに植栽をし近隣環境の配慮した気配りなどが評価されました。佳作の中では半数近くがバリアフリーを意識した作品であり、高齢者・障害者の身体のハンディと快適生活環境を考えて電化にし、エネルギー効率を良くして経済的な負担も考慮されているのが印象的でした。審査員特別 賞の2作品は山陰地方特有の冬を考えて屋内全体を暖房するために電化利用の工夫をされている点を評価したものです。この住宅ではペットも鉢植えの草花もよい環境にあるので管理がし易いとのこと、また電化ログハウスではIHクッキングヒーターの採用により周囲の壁には耐火ボードが不要であるなど、なるほどと思いました。 次に、集合住宅部門では応募数が少ないのが残念でした。優秀賞のビラ・フェニックスは独身寮ですが、環境リサイクル村モデル地区としての意気込みが感じられます。因島においては水は高価であり自給できないとありますように、生活排水や雨水を活かした利用方法や太陽光発電装置を利用した「創エネルギー対策」など高く評価されました。今後ともこのような集住形態を活用したエネルギーの有効利用の仕方や環境共生を図った建築作品が多く寄せられることを期待しております。
宮野鼻治彦
(プロデューサー・生活デザイン研究所 代表取締役 )
まず印象的だったのは、昨年に較べて応募作品の内容が大幅に充実してきたことです。そのため戸建住宅部門は入賞作品を絞り込むのに審査員一同相当苦労しました。惜しくも選外となられた作品の中にも、入賞作品とほとんど甲乙つけがたい秀作が数点あったことは、是非報告しておきたいところです。
基本的には、電化住宅にすることでの価値が、コンセプトから細かな仕様迄、トータルな視点での住環境としてどれだけ有機的に活かされているかを、審査の基準としました。
その意味では、戸建住宅部門の最優秀賞、優秀賞の3作品は、完成度において傑出していたと思います。佳作の8作品も、それぞれ明確なテーマをもつ魅力的な住宅揃いでした。 また、あえて審査員特別賞とさせていただいた2つの作品には、それぞれ電化住宅のもつ生活価値としての新しい可能性を深く追求し、見事に具現されたチャレンジスピリットが溢れており、感銘を覚えさせられました。
残念だったのは、集合住宅部門の応募数が少なかったこと。また、あえて応募規定を外して、ボード貼り等の形で送られた作品が数点あったことです。
規定の用紙では、作品の価値を伝えきれないという判断からのこととは思いますが、審査員の総意として公平性を優先させていただきました。どうかご了承下さい。
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