第21回 2017年 学生部門 最優秀賞
第21回 入賞作品 作品一覧
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設計コンセプト

私たちが暮らしている町では、何かしらの工事を見かけることは珍しくありません。日々建物は壊され、新しい建物が建設されています。
住宅においても同じことが言えるのではないでしょうか。住み手のいなくなった住居は放置され、経年変化と共に老朽化し、解体されていく時代です。
そこで、私たちは建て壊しが予定されている住宅街へ“ウチ庭"を持つ住宅を提案し、ずっと住み続けることができる住宅にします。
"ウチ庭"とは建物の一部を減築し、地域に対して小さな共用空間をつくることをいいます。そこは、近所の人たちが集まって他愛もない話をしたり、子供たちの遊び場となったり、日向ぼっこをしたりと様々な用途で使われます。
通りには“ウチ庭"の緑が顔をだし、“ウチ庭"での活動や植物の様子が外に流れ出すことで周辺との緩やかなコミュニティを形成します。
また、周辺地域への対応として、時間の経過と共に“ウチ庭"を持つ住宅を増やしていきます。人のライフスタイルの変化と同様に、住宅の“ウチ庭"も成長し変化することで、ここに住む人たちやその土地に根付き、地域とのつながりが育まれていくのではないでしょうか。
さらに、“ウチ庭"を家の形にすることで新しく提案する住宅と現存する周辺の住宅が馴染み、共存することを目的としています。
大人はもちろん、子供たちは日々の生活で“ウチ庭"を通して人々とのコミュニケーションを楽しみ、成長します。
年齢を重ねていく人々の記憶の中で、日常の「楽しさ」が「愉しさ」へと変わっていくのではないかと私たちは考えました。

平面図 平面図 断面図 ダイアグラム

審査委員講評

「ウチ庭」というタイトルが目をひきました。
建物を減築し、そこに家型の庭を作り、街並み、家並みを残そう、受け継ごうというコンセプトが明快に伝わってきます。
スクラップ&ビルドが当たり前の私たちの日常を改めて見つめなおす機会を与えてくれた提案です。
そう「もったいない」ですからね。

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