第20回 2016年 学生部門 佳作
第20回 入賞作品 作品一覧
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【作品名】 大屋根の下でつどう家
  • 敷地条件/第一種低層住居専用地域
  • 道路幅員/北6m 東6m
  • 家族構成/親夫婦2人、子夫婦2人
  • 構造/木造
  • 規模/地上二階建て
[建物概要]
  • 敷地面積/297.75m2
  • 建築面積/297.75m2
  • 建蔽率/43%
  • 延床面積/97.72m2
  • 容積率/33%
平面図 ダイアグラム

設計コンセプト

大きな屋根があるということ。
屋根があればその下には空間が生まれる。
その空間はどんな要素を持っているか。
家族が暮らす空間。
子供が勉強し、成長していく。
両親が1日の仕事の疲れを癒して、くつろぐ。
祖父母が子供や孫の暮らしを見守りながら、ゆったりと1日を過ごす。
大きな屋根は昔から人々が安全に暮らす住空間を構成し、
これまでの長い年月の生活を支えている。
家族が自然と触れ合う空間。
大きな屋根があることで生まれてくるのが「半外部」という空間だ。
大きな屋根の下の壁で囲われていない場所。
そこには風が流れ、植物の気配を感じることができる。
子供達は雨の日でも部屋から出て、
雨の音や温度を近くに感じながら1日を過ごすことができる。
住人と近所をつなげる空間。
大きな屋根は、家の前を通る人々を迎え入れる。
そして地域とのつながりが生まれていくのだ。
子供達が学校から帰ってくる。
友達と本を読んだり、宿題を一緒に終わらせたり、
軒下に机や椅子があればそこで気軽にお茶をしながら話をする。
そんなふうに大屋根の下に家族、自然、地域が集まる住宅を設計した。

審査委員講評

大屋根の頂点を切り取り、住宅の中に庭をつくるという発想が面白い。内部では諸室を分割し、互いに離れとした配置や構成は中庭を曖昧な形にしており、内外の空間のより細やかなヒエラルキーを助長させています。自然光に満ち、風が吹き抜ける庭には樹木も育ち、素晴らしい住空間となるでしょう。近隣の住民のためにも開かれた提案など、理想的で実に見事な提案です。

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