第18回 2014年 新築部門 最優秀賞
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【作品名】 沖野上温室の家
  • 設計/株式会社 加藤建築設計事務所
  • 施工/株式会社 鈴木工務店
  • 竣工日/2012年10月12日
[建物概要]
  • 建設地/広島県福山市
  • 敷地面積/515.49m2
  • 延床面積/177.81m2
  • 構造・規模/木造2階建
[設備面の特記]
  • 厨房機器
    ・IHクッキングヒーター
  • 給湯機器
    ・エコキュート
  • 冷暖房機器
    ・エアコン
設計コンセプト
敷地は良質な住宅地、60代の建て主が、亡くなられたご主人から受け継がれた洋蘭や植物とともに暮らす家。老いを支えるライフスタイルがテーマ。建て主の培ってきた交流を活かすため、地域の仲間が集まりやすいサロン的な雰囲気をもつ半公共的な空間を構想した。ゆったりとしたアプローチと土間エントランス、高い天井をサンルームに開かれたリビングなどがそれである。
植物の手入れが、日々の活動に自然に取り込まれるよう、温室の向かい側の場所に、植物のサンルームを配置。サンルームは、リビングやテラス、浴室と連続し、生活の核となっている。この場所は、鑑賞、手入れ、話題づくりなどの植物を介した交流の一助けにもなっている。環境、設備的にも、サンルームは中心となり、各室が呼吸する計画とした。温室とサンルームをヒートチューブで接続し、エネルギーの補完と風の流れをコントロールしている。
地域由来の土と技術を使用した土壁を内外に使用。厚い土壁に囲まれた寝室は、調湿性のある呼吸する壁面を実現、安心感のある静謐(せいひつ)な場所となっている。ファサードの土塀は地域の色をもち、通りに親しみのある表情をもたらしている。リビングルームとサンルームの上部に小さな開口部を設け、木漏れ日のような光が落ちる中、刻々と変化する小さな光に、室内にいながら季節や時間を感じることができる。
風土と技術、生活のリズムと応答する建築は、創発的、活動的なライフスタイルを誘発し、実現している。
平面図
平面図
審査委員講評
植物と光に満たされた素晴らしい住宅です。中心に計画されたサンルームと既存の温室が全体の核となり、エネルギーの補完や通風を考慮しながら、明るく清潔感あふれる住空間が見事に完成しています。
近隣の人達とも共有し、互いに集いたくなるような、気軽さや楽しさも感じられ、半公共性をも意識した計画に十分な説得力があります。
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