第18回 2014年 新築部門 佳作
第18回 入賞作品 作品一覧
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  • 設計/くらし設計室
  • 施工/ホーム 株式会社
  • 竣工日/2014年12月24日
[建物概要]
  • 建設地/広島県福山市
  • 敷地面積/391.24m2
  • 延床面積/136.23m2
  • 構造・規模/木造2階建
[設備面の特記]
  • 厨房機器
    ・IHクッキングヒーター
  • 給湯機器
    ・エコキュート
  • 冷暖房機器
    ・エアコン
設計コンセプト
福山市郊外の鞆の浦へと至る幹線道路沿いに建つこの住宅は、ご家族3人と建主の姉との「二世帯住宅」と建主の「アトリエ」という機能を備えている。建主からの要望は、まちに対して開いた暮らしができることであった。
敷地の北側に通り土間をもつL形の住宅を配置し、南北にできた余白を北庭と南庭の2つの庭とすることで、通り土間から南北の庭、そしてまちへと繋がるような「まちに開いた暮らし」ができる瀬戸内の自然と共生する住まいを目指した。
瀬戸内の温暖な気候を利用し、夏は南面に設けた深い庇で日差しを遮り、通り土間南北の引き戸を全開放することで、自然な風が通り抜ける住まいとなる。冬は南面に設けた窓から差し込む日射熱を熱容量の大きなモルタルの床に蓄熱させて暖房効果を得ることで、室内環境の安定化を図っている。
内部はそれぞれの機能が程よい距離感を保つため、吹抜けをもつ通り土間を住まいの中央に配置し、それぞれの場所を独立させながらも建具や障子の開閉により家族の気配を感じられる緩やかに繋がった空間とした。
まちに開いた暮らしをするということは、建築や庭を含めた風景を地域の人達と共有するということである。この場所が四季の変化やその成長を地域で楽しむ原風景になればと願っている。
平面図
平面図
審査委員講評
日本の住宅の大きな特徴である「玄関で靴を脱いであがる」というスタイル。日本人は玄関は内と外を厳密に分けるものだと当たり前に感じながら生活しています。その当たり前の意識を通り庭、通り土間が取り払いました。通り庭、通り土間が内と外をあいまいにつなぎ、結果として「まちに開いて暮らす」という狙いが見事に実現されました。
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