設計コンセプト
三瓶山(国立公園)の麓の自然が残る住宅地に建つ専用住宅。
景観を考慮し建物の高さをおさえ、できる限りグランドレベルでの生活ができるように、ガレージと住居部分の分棟型とし、その2棟を渡り廊下でつないだ。急勾配の屋根により、近隣の建物は視界から消え、中庭は大型車も通る道路の存在を感じさせない。この配置により、子供はのびのびと遊ぶことができ、自然と一体となる中庭を実現している。
また、広大な景色に溶け込むように、建物内部の床・天井と外部のウッドデッキ・軒天に杉・ヒノキを使用し、落ち着いた室内と開放的な中庭との境界を曖昧にする。これにより、実面積よりも広く感じられ、ウッドデッキと大きな軒に切り取られた、三瓶山の姿をリビングから臨むことができる。2Fの各居室は、屋根形状をそのまま室内側に転写した傾斜壁に囲まれた落ち着いた空間としており、照度の低い就寝室として、用途を限定している。寝ている時以外は、家にいる貴重な時間を広々としたLD・中庭・ガレージで、家族がお互いを感じながら、一緒に過ごすためでもある。