第10回2006新築住宅部門
佳作
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濱田 昌範 濱田昌範建築設計事務所
作品名 / 「重井の家」
設計/濱田昌範建築設計事務所 施工/ホーム株式会社 竣工日/平成18年6月5日
■建物概要
建設地/広島県尾道市因島重井町 敷地面積/414.12m2 建築面積/154.88m2
延床面積/153.89m2 構造・規模/木造平屋

作品写真

作品図面

■設備面の特記
●厨房機器
・IHクッキングヒーター/ナショナル KZ-321MS
・食器洗い乾燥機/ナショナル NP-P60F1S1
●給湯機器
・フルオート電気温水器/TOTO RE3715
●冷暖房機器
・ヒートポンプエアコン/ダイキン S28FTUXS-W
■設計コンセプト
この建築は、とても社交的な施主が、仕事をリタイアしたあと新たな土地にとけ込み、生活する為の住宅です。施主が選んだその土地は、周りを山や畑に囲まれ、南に島の幹線道路と接する125坪と比較的広めの敷地でした。そこに、平屋の建物を日常生活棟と接客棟に分け、南北に分棟配置することで、全ての室への採光・通風を充分確保し、幹線道路からの騒音や視線を、日常生活棟にまで影響させないことに成功しました。また、このふたつの棟の間に、公的な中庭.1 と私的な中庭.2 を配し、住宅の中での公私の区別を明確にし、急な接客など日常生活でのストレスを全く感じさせない住環境を確保しました。さらに、この家のファサードの特徴である、深い庇と木製格子折戸のある縁側は、外部環境との関わり方の調整装置として機能しており、天気のいい日には、訪ねてこられた近所の方々と縁側に座って、お茶を飲みながら井戸端会議に花が咲くといった、昔懐かしい光景が展開されています。また雨の日には、深い庇で縁側も濡れることなく、軒樋の無い屋根から落ちる雨だれが、折戸の竪格子と相まって、日本の風情を強く感じる情緒ある雰囲気が楽しめます。
■寸評
社交的なおばあちゃんのための社交の場と、一人暮らしの気楽さを確保するための私的な場を明快に分離して、我が国伝統のハレとケの変幻をも感じさせ、不思議な歴史的格調の漂う住宅です。設計者は高齢化社会に於ける一つの可能性の提示と述べていますが、このような節度のある豊かさを持った高齢者住宅が日本の住環境の典型となる日が望まれます。
 
 
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