第9回2005審査員特別賞
特別賞
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渡辺浩二
有限会社 山中設計
佐伯和也・中川剛 米子工業高等専門学校 建築学科
作品名 / 「弓ヶ浜の家」
設計/有限会社 山中設計 施工/オープンシステム 直営分離発注にて施工 平成17年10月5日
■建物概要
建設地/鳥取県米子市夜見町 敷地面積/652.3m2 建築面積/187.12m2
延床面積/237.23m2 構造・規模/木造軸組2階建

作品写真

作品図面

■設備面の特記
●厨房機器
・IHクッキングヒーター/松下電器産業 CHM-KIJ
●給湯機器
・電気温水器/東芝 HPL-2YFC372RAUセミオート
●冷暖房機器
・蓄熱式電気暖房器/北海道電機 暖吉くん MHS-6000
■設計コンセプト
晴れた日には、大山が仰ぎ見える弓ヶ浜半島の中ほど、旧集落内の建替工事です。「地域・共同体のあるべき・しかるべきもてなしと、家族の暮らし、また、家族内二世帯三世代それぞれの暮らし、それらの調和を図るためにはどうすればいいのか?」今回、基本計画においてパートナーシップを結んだ米子高専熊谷研究室とともに、クライアントを交えてさまざまな検討をおこなうたびに、そこに必ず姿をあらわしてきたのがこの問いでした。皆で、時間をかけて解答をめざした試行錯誤を繰り返すなか、旧宅に倣った位置・方位の玄関から続くホール一体の客間(座敷)を核として、居室・収納・水廻りを水平/垂直方向に拡げてゆく現在のプランが、次第にかたちを成してゆきました。大人数が集まる祭りや慶弔ごとに対応するために、公/私的空間の境界線位置を開閉により客間→リビングへと移動させる仕掛けとして、引込戸を用いています。中廊下になる生活動線には、吹抜+ハイサイドライトの組み合わせから自然光を取り込みました。各所に温度差のない室内環境は、冬季において加齢者のヒートショック対策のみならず、快適さに大変重要な要素であると考えますが、暖房熱源として、高断熱化・計画換気と併せた深夜電力利用の蓄熱暖房機は、温度・効率・非燃焼など、その安定感から上記を満たすためのアイテムとして、私の設計する住宅には現在欠くことができません。
■寸評
実直でまじめな住宅だなと受け止めました。住宅のたたずまいも地域の風景に違和感なくとけ込んでおります。学生も交えた住まいのあり方に対する熱い心が伝わってきます。
 
 
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