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立石 光紀 有限会社 立石建築設計
作品名/ 「本川の家」(密集地に建つ現代和風の家) 
設計/有限会社 立石建築設計  施工/アイワ建設株式会社  竣工日/平成16年9月15日
■建物概要
建設地/広島市中区本川町 敷地面積/115.00m2 建築面積/78.66m2
延床面積/140.76m2 構造・規模/木造2階建(在来軸組工法)

■設備面の特記
●厨房機器
・システムキッチン/ サンウェーブ サンヴァリエPitto
・IHクッキングヒーター/ナショナル CHMT2L
●給湯機器
・電気温水器/Chuki CS-S460TCUD-BL セミオート高出力型
●冷暖房機器
・掘りこたつ/松下電工 XMHV41
・ルームエアコン/(施主購入)
■その他設備面の特記
・住宅性能評価の温熱環境等級に準じた設備
・断熱材 壁:現場発泡アイシネン気密断熱材、床・屋根:押出法ポリスチレンフォーム3種b
・全室ペアガラス、外壁通気工法
・蓄熱暖房機設置用コンセント
■設計コンセプト
この住宅は高齢の御両親と娘さんの3人家族の現地建替えである。当初はリフォームを希望されていたが、築50年の家屋は耐震診断により厳しい結果となり費用対効果から建替えをお勧めした。長年住み慣れた土地とはいえ、間口5m奥行25mしかも両隣りは5階建てのビルが密接し光も風も期待できない立地であり施主の希望に相反した立地条件の悪さであった。昨今の提案手法としては、中庭案や2階リビング案により採光確保が想定されたが高齢者の住まいであることから大胆さよりも1階で御両親が豊かな生活ができることを最優先とした。外観は現地での建替えであることからも近隣に対しても奇抜でなく、こじんまりとしたシンプルな和風外装とし、さりげないアクセントをつけて嫌味のない程好い現代和風の外観とした。近所付き合いのよい施主の姿をみていると毎日の井戸端会議は昔ながらの風景であり、玄関側に設置した接客スペースにより新築後も気軽な近所付き合いができるよう計画した。この接客室は引込み戸により土間空間と一体化することも可能とし、1階の北側に配置されながらも南の星空をながめることができ、又その高低差(圧力差)によりやさしく風がそよぐ計画となっている。明るい住まいづくり計画については4つのトップライトと3つのハイサイドウィンドウの自然光が2階の光床を通して1階まで明るくしている。ものを大切にするご主人たっての希望は1階床高を900とした全面床下収納で施主でも容易に(床下出入口は約1帖分の半油圧式開口)収納、維持管理、修繕が可能になっており今でも工事中の建材の端材が大切に保管されている。内装仕上げは桧・松・杉といった国産材を使用した1階の真壁部分に珪藻土、建具は米松やセンの柿渋塗装断熱材はアイシネン気密断熱システムを採用した。品質の説明については住宅性能評価の取得を提案し、断熱性能や維持管理、劣化対策等の明確な比較説明をおこなった。建替え後もいつもと変わらぬ施主の日課は犬の散歩と井戸端会議である。「地域に住む」そんな言葉が似合う施主との出会いであった。
■寸評
都心居住、狭小敷地、高齢者住居、などの典型的課題に誠実に取り組みながら、それだけにとどまらず、課題解決の仕掛けを巧みに生かして堅実な暮らしの器が創り出されています。さりげないここでの暮らしは21世紀の日本の暮らしを指し示しているようにも思えます。
 
 
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