入賞作品一覧
BACK NEXT

岸本 泰三 岸本泰三 建築設計室
作品名/ 神庭の家(梅原邸)
設計/岸本泰三 建築設計室 施工/有限会社 川崎住建 竣工日/平成13年9月20日
■建物概要
建設地/岡山県真庭郡勝山町大字神庭字屋鋪475-2 敷地面積/309.02m2 
建築面積/121.41m2 延床面積/171.26m2 構造・規模/木造2階建て

■設備面の特記
●厨房機器
・システムキッチン.新SS/クリナップ SS-08
・電気クッキングヒーター/松下電器産業 3G-EMB
・食器洗浄機/松下電器産業 CWPM-45
●給湯機器
・電気温水器セミオート460l/中国電機製造 CS-S460T-BL
●冷暖房機器
・ヒートポンプエアコン/三菱重工業 SRK32ZC×2
・薪ストーブ/ヨツール(JφTUL) I300/BS
■その他設備面の特記
●気密・断熱化
・断熱材、押出法ポリスチレンフォーム(ミラフォームMH、M2R) t=30、40
・外壁通気工法
●その他
寒さの厳しい山間部で、薪ストーブの設置を前提として吹抜、1・2階共ほとんどオープンな室内の計画が成立した。囲炉裏もその一端を担う。床下には全て、地元産の炭を敷込んだ(施主と設計室のセルフビルド)。
■設計コンセプト
岡山県北部の、「神庭の滝」で有名な観光地に建つ、ご夫婦と子供2人、お祖母さんの5人家族の住宅。
勝山町は、町内に10数件もの製材所を有する、林業の町である。「構造・外装・内装の全てを木材で!」というコンセプトで、この計画は始まった。敷地には、茅葺屋根に鋼板をかぶせた、昔ながらの山間部の景色があった。前面(南側)に滝から流れる渓流、背面に山を背負っており、方向性のはっきりした場所である。両隣の住宅の高さを意識しながら、渓流の眺めを期待する断面計画で決定された。また、旧宅にて土間の闇を通して見えた、裏山の鮮やかな緑や、時折訪れる、滝に生息するサルなどが、リビング・ダイニングから眺められる事が、この断面を特徴づけている。床は杉板と木レンガ(栗)、杉の壁、大引き天井、台所も電磁調理器とすることで同材を使用している。根雪の多い山間部で、プロパンガスの交換、灯油の補給の必要が無い事は、日常生活の中で大きな意味を持ち、快適性をましている。
■寸評
敷地の特性を最大限活かし、地域の特性から木材を最大限に使用するなど意図の明確な作品です。そして、その意図を貫徹するために通常の住宅とは異質な住空間による新しいライフスタイルを創り出そうとする強い意志が感じられます。
 
 
入賞作品一覧
BACK NEXT